戦後の日本社会にテレビ・ラジオは大きな影響をあたえてきました。
ファッションや文化・芸術、生活習慣のほか、政治や経済にも強い影響をおよぼし、
戦後の日本人の「生き方の土壌を形作った」といってもいいくらいです。
ところで、基本的にすべての放送番組には脚本・台本があり、それに基づいて番組が
つくられています。
脚本・台本はいわば番組の骨格であり、建築物でいえば設計図であるといっていい
でしょう。
ドラマなどは脚本の善し悪しが作品の出来に決定的に影響するものです。
そんな大事な役割を担う脚本・台本が、これまで番組制作が終わると「用なし」と
ばかりに棄てられてきました。
個人的に保有し大事にしているケースもありますが、組織的に収集し保存することは
皆無に近く、テレビ草創期の脚本・台本は相当部分が消滅してしまっています。
この時期の映像も廃棄されてしまったものが多い。録画技術の向上などによって、映
像は「文化遺産」「文化資源」であり「商売」になるとして、近年、放送局や制作会社
でも保存をするようになっていますが。
一方、脚本・台本については放送局や制作会社も「関心の外」でした。近年、海外で
は書籍はもちろん、脚本・台本なども収集・保存・管理して後世に「文化遺産」として
伝えていこうという機運がたかまっています。
「アーカイブズ」といわれるもので、最近日本でもようやく関心がもたれるようになり
つつあります。